「げんのう」「とんかち」「かなづち」?
木材加工の授業で、釘を打つために使うものとして、教科書には「げんのう」と記述されています。しかし、予習をしていない生徒は、「とんかち」「かなづち」「ハンマー」などと呼ぼうとします。これらの違いを整理してみましょう。
- 物を打ち付けたり、潰したりする道具を「槌(つち)」といいます。これが英語でハンマーとなります。
- 「槌」のうち、先端が金属のものを「金槌(かなづち)」、木のものを「木槌(きづち)」、プラスチックのものを「プラスチックハンマー」といいます。
- 「金槌」のうち、先端の両方が平面で、釘を打つためのものを「玄翁(玄能・げんのう)」といいます。なお、片方が釘抜きになっているものを「クローハンマー」、片方が丸くなっているものを「ボールピーンハンマー」といいます。
- 「とんかち」は、打ったときの音からあらわされる名称なので、資料により、「槌」であったり、「金槌」であったりと、明確な定義はないようです。
従って、釘を打つための道具は、広くいえば「げんのう」「とんかち」「かなづち」「ハンマー」のどれでも当てはまるのですが、「げんのう」以外は、釘を打つための道具として限定されないので、テストなどでは正答としないのです。