効率的な省エネ

一生懸命部屋の明かりを消して、省エネに励んでも、意外と節約できない電気料金。ここでは効率的な省エネについて考えてみたいと思います。

電気を多く消費するもの

まず、家庭にある電気機器の消費電力を見てみましょう。そうすると次のようなことがわかるはずです。

  • 電気ストーブやアイロン、ドライヤーなど、熱を発生するものは、1000Wと消費電力が大きい。
  • 洗濯機や掃除など、モーターを使うものが600W〜700Wと次に消費電力が大きい。
  • 蛍光灯やコンポなど、光や音になるものは100W以下と消費電力が小さい。

光や音になるものは、人間にとってわかりやすいため、こまめに消したりしますが、もともと消費電力が小さいものなので、効果が少ないということなのです。

それより、電気ストーブやドライヤーなどの使用時間を減らすことで多く節約できます。例えば、電気ストーブを1日6時間使用したときの電気料金は、1000Wx6時間x30日で180kWhになり、電気料金の高い北海道で1kWhあたり17.05円(2006年11月現在)なので、3069円となります。ドライヤーもあらかじめタオルでよく拭き取り、完全に乾く手前でやめるようにするだけで、かなりの節約になります。

蛍光灯の省エネの注意

蛍光灯は、非常に電気の消費が少ないです。40Wの蛍光灯は、40Wの白熱電球の明るさがあるという意味で、実際には5分の1程度しか電気を消費していません。8Wということですね。

蛍光灯2本を1ヶ月付けっぱなしにしたときの消費電力量は、8Wx2本x24時間x30日で11.52kWhになり、196.416円という計算になります。毎日こまめに節約しても、この金額以上は絶対に節約できません。

もちろん、「塵も積もれば山となる」わけですが、蛍光灯には別の問題があります。蛍光灯は点灯時に電気を多く消費します。1回の点灯で1時間分の電気を消費するといわれています。まだあります。蛍光灯の寿命は、点灯回数に左右されます。頻繁に点滅を繰り返すと蛍光灯の寿命を短くするのです。

そう考えると、蛍光灯のこまめに消すことは、逆効果といってもいいでしょう。100円の節約のために2本で500円以上する蛍光灯を購入しなければならない結果となるかもしれません。

また、蛍光灯は、熱によっても寿命が変わってきます。カバーで蓋をしてしまうタイプより、むき出し型の方が3〜4割長寿命のようです。そのため、カバーをするタイプも、わざとにカバーを外してむき出しにして使うほうが長寿命になるというわけです。

間違っているパソコンの省エネ

【その1】 パソコンの電源を切っていても、少量の電流が流れています。そこで、電源コードをコンセントから抜いてしまいましょう。これで、年間27円節約できます。

ただし、日付等のバックアップ電池が消耗するので、年間200円程度かかります。コンセントはつなぎっぱなしが基本です。

【その2】 ノートパソコンのバッテリーの寿命の低下を防ぐため、使わないときは、外しておきましょう。

ただし、リチウムイオン電池は、放電しすぎると過放電により、二度と充電ができなくなります。交換費用は1万円を超えるでしょう。 バッテリーはつけっぱなしで、電源コードはつないだままが基本です。

【その3】 スクリーンセーバーの動作開始時間を短くし、使っていないときには、こまめにスクリーンセーバーが動くようにしましょう。

→とんでもない話です。通常使用する状態よりも、はるかに多くの電気を消費します。CPUからの発熱も高く、寿命が短くなります。スクリーンセーバーはオフにしましょう。